データ、ウソツカナイ。いいの?悪いの?IPO。(前編)
2020.01.06 - written by takahashi
第3回のメンバー紹介
パネラー(Panelist)
丸木 章道
Akimichi Maruki
公認会計士
株式会社明治通り会計社 マネージング・ディレクター
(略歴)
IPO準備会社の監査を多数経験。その後、明治通り会計社にて、IPOコンサルティング、財務会計PMIの業務を中心にベンチャー企業支援業務に幅広く従事している。
(紹介)
愛媛が生んだリアル坊ちゃん。褒められるとどこまでも調子に乗る八方美人。クライアントから呼ばれたらいつでもどこでも顔を出すコンサルティングリーダー。二階建て、三階建てで仕事をするため本人も今自分がどこにいるのかわかっていない時がある。
中道 貴進
Takayuki Nakamichi
公認会計士
株式会社明治通り会計社 マネジャー
(略歴)
IPO準備会社の監査を多数経験。その後明治通り会計社にて、IPOコンサルティング、オプション算定、資本政策策定等、ベンチャー企業支援業務に幅広く従事している。
(紹介)
好きなもの、データ収集、チャート作成、チャーハン。データ収集と深夜に食べるチャーハンへの情熱なら誰にも負けない。高校まで野球で鍛えたその屈強な体格から、先日もクライアントから「さすがラグビー部」とお褒めの言葉をいただいた。なお、ラグビーはやったこともないしルールも知らない。
ファシリテーター(Facilitator)
高橋 克幸
Katsuyuki Takahashi
公認会計士・税理士
株式会社明治通り会計社 取締役
株式会社明治通りパートナーズ 取締役
明治通り税理士法人 代表社員
(略歴)
とある監査法人IPO事業部退職後、代表の阿部とともに2007年に別の監査法人を設立、2008年にFAS事業と会計コンサル事業を行う明治通り会計社を設立、2009年に明治通り税理士法人を設立、2019年にM&AのFA事業を行う明治通りパートナーズを設立。
(紹介)
弊社代表阿部ととともに明治通りグループを設立して早や10年。マスターオブライフになることを目指しているが、それが何か未だにわかっていない。
はじめに
こんにちは!明治通り会計社の髙橋です。
今月の「明治通りジャーナル」、第3回の今回は「データ、ウソツカナイ。いいの?悪いの?IPO!(前編)」として、ここ数年のIPOした会社のさまざまなデータをとってみて、IPOすると会社はどうなるのかを私たちなりに検証してみたいと思います。
パネラーは、弊社マネージングディレクターの丸木とマネジャーの中道です。
最近のIPO事情
明治通りジャーナル第3回を始めたいと思います。本日も盛り上がっていきたいと思います。今日はIPOの回なので、普段からIPO支援業務を行っているお二人に来ていただきました。
それではパネラーの丸木さん、中道さん、どうぞ!
よろしくお願いいたします! 丸木と書いてIPOと解く!その心は…その心といえばァ…!?
……中道でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
今回は中道さんからの提案企画ですね。
会社はIPOした方が良いというけど、それって本当なの?
IPOすると会社ってどうなるの?
ということをデータから検証したいということですよね。
今回は少し量が多いので、今月と来月の二回に分けてお送りしたいと思います。
まあデータ云々の前にIPOしたら良い効果あると思いますけどね。もちろん全部とは言いませんが。
丸木さん、本当ですか?
自分でデータとったんですか?
それでIPOコンサルティングと言っているの超ダサいですよ?
私だってIPOは良いものだと思っていますよ。
でも上場ゴールなんて言葉もあるじゃないですか。
思い込みはいけないんです。
どんな会社がIPO出来て、IPOしたことでどんな効果があるか、きちんとデータを基にお話しましょう。
確かにIPOすると会社はその後どうなるかという点は、仕事上、個別の会社ごとではわかっていても全体を自分たちで検証したことはないかもしれませんね。
まあ東証のサイトでは上場の意義として、「資金調達の円滑化・多様化」「企業の社会的信用力と知名度の向上」「社内管理体制の充実と従業員の士気の向上」がうたわれていますが、これを人がとったデータではなく自分たちで検証したことはないですね。
そういう中で今回は中道君がいろいろデータとってきてくれたんで、僕も一緒になってコメントさせていただければと思います。
わかりました。ということで中道さん、さっそくよろしくお願いいたします。
かしこまりました。まずはこちらをご覧ください。
(表1)新規上場会社数の推移
(出所)JPX日本取引所グループ「新規上場基本情報」を基に作成
注:2014年から2019年までの新規上場会社数データ
注:データは東証一部、東証二部、マザーズ、JASDAQへの直接上場のみを対象としており、テクニカル上場、他取引所からの鞍替え上場を除いている。
ああ、これは2014年からの上場会社数の推移なんですね。
いわゆるアベノミクス金融緩和以降のデータで、この頃からIPOの雰囲気が一変しましたよね。
その2014年から6年間ですが、このデータをみるとだいたい年間80社から90社くらいの水準でIPOする会社が出ているようですね。
そうなんです。
今回は基本的にこの2014年以降のデータをベースに議論していきます。
そして2014年以降だと年間80社から90社がIPOしているという話ですが、これは今でこそ驚きもしない数字ですが、リーマンショック後の2009年は19社、2010年は22社なんですよね。
これをふまえると昨今は隔世の感があるんですよ。
参考までにリーマンショック直後から最近までの日経平均の推移を載せますが、これを見ていただくと一般的な感覚の通りだとは思いますが、やはりIPO数は日経平均とおおむね連動していることがわかると思います。
(表2)日経平均株価と新規上場会社数の推移
(出所)Yahoo!ファイナンス日経平均株価、JPX日本取引所グループ「新規上場基本情報」を基に作成
注:2008年から2019年までの日経平均株価(大納会終値)と新規上場会社数の推移データ
市場の雰囲気が悪いとIPOしても株価がつきにくいから証券会社やVC等との交渉が難しくなってIPOのハードルが上がるしね。
また経営者としても割安な株価で公開してしまうと、資金調達や創業者利益も満足いかない結果になるから、IPOするモチベーションが下がるんだよね。
ですよね。IPO社数は景気動向に大きく左右されますもんね。
そういう印象です。次に市場別の上場会社数のデータをごらんください。
(表3)市場別の新規上場会社数
(出所)JPX日本取引所グループ「新規上場基本情報」を基に作成
注:2014年から2019年までの新規上場会社の市場別データ
注:データは東証一部、東証二部、マザーズ、JASDAQへの直接上場のみを対象としており、いわゆるテクニカル上場、他取引所からの鞍替え上場を除いている。
こうしてみると年によって多少の変動はありますが、おおむね毎年同じような割合で各市場に上場しているんですね。
東証一部 、東証二部がそれぞれ10%前後、JASDAQが15%前後、マザーズが65%前後という状況でしょうか。
半数以上がマザーズだということがわかります。
なんとなく各市場ごとに枠が決まっているんじゃないかとも思っちゃいますね笑。
マザーズが圧倒的に多いですね。
ただ最近はリクルート社や日本郵政グループのように長年非上場だった巨大企業が東証一部への直接上場するケースや、すかいらーく社やスシローグローバルホールディングス社、ワールド社のように2000年代にいったん上場をやめた会社が改めて東証一部へ直接上場するケースも目立ちますね。
それもこれも昨今の堅調な日本市場を反映した動きということでしょうか。
ですかね。あとは賛否ありますが既存上場会社の子会社上場、いわゆる親子上場もちらほら見受けられますね
あとおもしろいところだと、東京プロマーケットからJASDAQやマザーズへ上場している会社がありますね。
東証も東京プロマーケットへ力を入れているようですし、最近になって、東京プロマーケットの上場審査機関であるJアドバイザーに東証一部の会社が複数参入してきているので、東京プロマーケットからマザーズやJASDAQへ上場するという流れは増えるかもしれません。
なるほど。次のチャートはなんでしょうか。
(表4)業種別の新規上場会社数
(出所)JPX日本取引所グループ「新規上場基本情報」を基に作成
注:2014年から2019年までの新規上場会社の業種別データ
注:データは東証一部、東証二部、マザーズ、JASDAQへの直接上場のみを対象としており、いわゆるテクニカル上場、他取引所からの鞍替え上場を除いている。
これは先ほどの2014年から2019年までの上場会社を業種別に分類したチャートになります。
偏っているといえば偏っていますね。全体の60%程度が情報・通信業とサービス業なんですね。チャートのその他の中に建設業、メーカー等が50社程度入っているのですが、それらを除けば実に全体の90%近くが第三次、第四次産業という状況のようです。
これはデータをとっていないので乱暴かもしれませんが、IPOする会社の業種分布は、昨今設立された会社の業種分布とも整合しそうですね。
情報・通信業やサービス業は製造業に比べ設備投資が要らないので、起業が比較的容易なのかもしれません。
ということはこのチャートは起業が簡単になったという世の中の流れも表しているのかもね。
ただチャートのその他の中には農業というカテゴリーに分類される会社も一社あるね。逆にこれは第一産業が改めて見直されている動きのようで、ちょっとおもしろいね。
なるほど。最近のIPO事情を業種別に分析すると昨今の起業事情と整合するのではないかということですね。
赤字上場
(表5)年度別の新規上場会社数に対する赤字上場会社の割合
(出所)JPX日本取引所グループ「新規上場基本情報」及び各社の有価証券報告書を基に作成
注:年度別の新規上場会社数に対する赤字上場会社の割合データ
注:赤字会社とは、N-1期(直前期)に(親会社株主に帰属する)当期純損失が発生している会社
こちらは何の表でしょうか。
みんな大好き赤字上場に決まっているじゃないですか!!
これはN-1期いわゆる直前期が赤字の会社の数ですね。
赤字上場は全部で30社あるんですが、そのうち27社がマザーズなんですよね。やはり形式基準で利益要件が求められていないマザーズが圧倒的に多いですね。
なお30社中3社が東証一部への直接上場ですね。
そうなんです。
赤字上場は2019年になって急に増え全体の20%を占めています。これは高いように思われるかもしれませんが、実は世界的にみると全然高くありません。
QUICK・ファクトセットによると、2019年の新規上場のうち米国は73%(2019年11月末時点)、欧州では55%(同)が赤字上場です。欧米では今やIPOの半分以上が赤字上場なんです。
赤字上場に慎重な投資家の声も聞こえてはきますが、数字だけ見るともしかしたら日本もこのまま増加傾向になるのかもしれません。
そうなんですか。日本の水準はまだまだ少ないんですね。ちなみに赤字上場している会社ってどのような会社なんでしょうか。
マザーズに限った話ですが、赤字上場している会社は、東証の上場審査Q&A等を参考にすると、個人的には以下の三パターンに分けられるのではないかと思います。
①創薬系バイオ企業
②直前期赤字でも申請期が黒字見込みの企業
③直前期も申請期も赤字の企業
③のパターンで上場できる会社には「高い成長性」を有しているか否かがポイントだと思います。
そうなると高い成長性ってなんだよ?って話になりますよね。
この点申請期赤字で上場している会社の内容をみると、 あくまで個人的見解ですが、高い成長性というのは、
(1)安定的な売上基盤があって、
(2)その売上自体の成長率が高い
ことを意味しているのかなと感じています。
(1)は例えば流行りのサブスクリプション型売上というか、ストック型売上等が当てはまり、(2)は後述するスピードで売上が増加する成長性を指すのでしょうか。
なお、誤解のないよう付け加えると高い成長性はマザーズに上場する会社全てに求められます。
そのうえで申請期赤字の会社は、成長性に対してより厳格に審査されるということです。
ちなみに東証の新規上場ガイドブックにも書かれていますが、高い成長性を判断するのは主幹事証券会社になるかと思います。
なるほど。赤字上場と言っても何でもかんでも上場できるわけではなく、高い成長性が求められるということですね。
IPO前における会社の業績・財務状態
ですね。
ではここからは上場した会社が上場までにどのような業績を残しているかをみていきたいと思います。サンプルとしては直前々期と直前期のデータがすべてとれる2017年に上場した会社にしたいと思います。まずはこちらです。
(表6)払込資本の増加額
(出所)各社の有価証券報告書を基に作成
注:対象は2017年度に上場した会社
注:N-1期末とN期(申請期)末の払込資本の増加額を集計
これは2017年に上場した会社が上場により資金をどの程度調達したかをあらわしたチャートです。
上場によって会社に真水のお金として入ってきた金額ということですね 。
調達額の計算方法ですが、簡便的に直前期から申請期までの資本金と資本準備金の増加額に、申請期の自己株式の処分による収入額を加えた金額としています。
これを見ると調達額が10億円未満の会社が70%(39%+31%)と、大部分を占めるんですよね。なかには数千万円という会社もあります。
これは先ほどの表3で検証した通り、IPOする会社の半数以上がマザーズに上場する会社であり、会社規模がそれほど大きくないということが一つの理由かと思います。
資金使途は設備資金、運転資金、研究開発、借入金の返済等、東証が求めているような事例が多いですよね。
中には上場資金をこれに??みたいな会社もあるけどね。例えば…
そういうこと言うのやめてもらっていいですか…
調達資金がそれほど多額ではないという点は、IPOした企業に情報通信企業やサービス企業が多くなったこととも整合するのかもしれませんね。
メーカーだとどうしても設備投資や研究開発にお金がかかりますが、IT企業はそれと比較したら資金ニーズが大きくない印象です。
あとはマザーズから本則市場へ上場する前に株をあまり希薄化したくないという思いもあるかもしれませんね。
IPOの目的が資金調達だけじゃないということもあるしね。
潜在顧客や求職者に対して知名度や信用力を向上させるという狙いもありますからね。
だね。だいたい空前の低金利なんだからお金欲しいだけならIPOせず銀行から借りればええやん?みたいなこともあるしね。
実際、資本コストを比較すると…
丸木さん…そういう話まではいらないんです。今はIPOの話、私のデータの話をしているので脱線やめてもらえますか…。
あれですよね、最近だと上場前に結構な金額を調達してしまっているケースもあるのでマザーズ上場時にはそれほど大きなお金が必要ないということもあるかもしれませんね 。
なるほど。会社規模や業種の影響もあるのか、調達金額は10億未満の会社がほとんどなんですね。
そうですね。ここからは実際に上場する会社の業績等を見ていきましょう。
(表7) N-2期からN期までの売上高の推移
(出所)各社の有価証券報告書を基に作成
注:対象は2017年度に上場した会社
注:N-2期を基準としてN期までの会社別の売上高増減率の平均値(※)の推移データ
※異常値は除く
これは2017年に上場した会社をサンプルに直前々期をN-2期、直前期をN-1期、申請期をN期として、N-2期を起点にN期までの売上成長率を個社ごとに算出してその平均値をとっています。
N-2期を起点にするのはここからのチャート全て同じ前提です。
極端なデータに全体が影響されないように、個社の成長率のうち、成長率の上位三社と下位三社は平均値を算出する基礎データから外しています。
これをみるとN-1期にN-2期に比して売上が23%増加、N期にはN-2期に比して、52%伸びていることがわかります。ざっくり年に20%程度、売上が成長しているんですね。
結構な割合で伸びていますね。
ですね。ここで前述したマザーズに上場する赤字企業に求められる高い成長率の話を覚えていらっしゃいますでしょうか。
個人的見解ですが、上場企業の平均をとるとN-2期からN期までだいたい年に20%程度は売上が成長しているわけですから、赤字企業であればなおさらこの程度の売上成長は最低でも求められるのではないかと感じています。
売上は利益の基盤だからね。当たり前だけど、売上がないと利益はないわけだからね。
なるほど。ではその利益はどうなんですか。
利益ですね?チャートあるに決まっているじゃないですか笑
(表8) N-2期からN期までの経常利益の推移
(出所)各社の有価証券報告書を基に作成
注:対象は2017年度に上場した会社
注:N-2期を基準としてN期までの会社別の経常利益増減率の平均値(※)の推移データ
※異常値は除く
経常利益は、N-2期からN-1期までに47%、N-2期からN期までに79%伸びていますね。
利益も年に20%以上は伸びていますね。もちろん平均値なので全ての会社がこの成長率ではありませんが、利益面での高い成長率も年に20%程度のイメージなんでしょうね。
なるほど。こうなってくると知りたくなるのが、コスト面ですよね。売上増加につれて増えるコストは当然あるとしてその他のコストはどうなんでしょう。
用意していますよ笑笑
(表9) N-2期からN期までの販管費の推移
(出所)各社の有価証券報告書を基に作成
注:対象は2017年度に上場した会社
注:N-2期を基準としてN期までの会社別の販管費増減率の平均値(※)の推移データ
※異常値は除く
こちらは上場するまでの販管費のチャートです。販管費も売上高と同じように増えていますね。N-2期からN-1期まで19%、N-2期からN期まで46%増えています。こちらも年に20%程度増えている印象です。
この中で大きいのが上場するための費用、いわゆる上場コストでしょうね。
例えば監査法人の報酬とか、主幹事へのコンサル料とか、管理部人件費とか、会計をはじめとした各種システム導入料とか。
IPOコンサルティングフィーとかね。
いやらしいな…。そういうのやめてもらっていいですか。
あの、上場コストの話をしますと、規模にもよりますしいろいろ意見もあるとは思いますが、直前々期でかかる大きな費用としては、例えばCFOの人件費、経理と財務の人件費、監査報酬、常勤監査役報酬、その他、で少なくとも5,000万円くらいはかかると思うんですよね。
そうするとこのチャートにのっとっていけば直前期には6,000万円くらい(5,000万円×119%)、申請期には7,000万円くらい(5,000万円×146%)かかるのかなあというイメージです。
つまり上場維持費はなんとなく最低でも7,000万円程度かなという感じかね。申請期にはそれくらいのコストがかかるようになるわけだよね。
ですね。
ポイントとしてはこのコストは売上に直接つながらないということです。
このため、IPOする会社というのは申請期に7,000万円程度の費用を賄ってもなお利益が出る体質だということです。
なのでもしIPOをこれから考える会社があれば、IPOした同業の申請期の経常利益に7,000万円を足していただければ、なんとなく申請期における利益の目標値が算出できるかもしれません。
なるほど。わかりました。先ほど人の話が出ましたが、申請期が近づくにつれて人の数も増えるということですよね。
だから用意していますって笑笑
(表10) N-2期からN期までの人員数の推移
(出所)各社の有価証券報告書を基に作成
注:対象は2017年度に上場した会社
注:N-2期を基準としてN期までの会社別の人員数増減率の平均値(※)の推移データ
※異常値は除く
N-2期からN-1期までに15%、N-2期からN期までに33%程度増えているイメージですね。だいたい年に15%程度増えている印象ですね。
もちろんこれは先ほどお話ししたCFOなどのIPO人材だけではありません。営業や技術者など様々だと思います。ただ直前々期から申請期となるにつれて会社規模が大きくなっているのがよくわかりますね。
まとめ
なるほど。ありがとうございました。
データをとってみるとIPO数には景況感がしっかり反映されており、IPOする業種は世の中の流れをきちんと汲んでいることがよくわかりました。
そのうえでIPOする会社は基本的には高い成長性を有しており、赤字でも上場できるケースもあるということですね。
そしてこれはまさに東証の言う上場する意義を体現すると期待される企業が続々とIPOしているという状況なんですね。
ですね!
そうですね。
いかがでしたか。
明治通りジャーナル第3回IPOについて、これ以降は次回の後編に回したいと思います。
次回は、IPOした会社のその後です。
実際にIPOした会社がIPO後にどのような変化を遂げているのか?
この点をデータをとって検証していきたいと思います。
最後までお読みいただいてありがとうございました!
文:髙橋克幸(明治通り会計社)
編集:髙橋克幸、中垣聖也(明治通り会計社)
撮影: 本多早紀子(明治通り会計社)